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そもそも静電気とは何か？

日々の生活の中で、よく起こる静電気ですが、静電気は放電によってノイズが発生し、電子機器を誤動作させる原因となります。静電気とは、物質の表面で電気的な充電が蓄積された状態から、電子が移動することによって発生し、物質同士の摩擦や分離によって引き起こされます。

簡単に言うと、ストローを「+と-を持った袋」から取り出すと、ストローの方に-が移ってしまい、バランスが悪くなります。この状態でストローと袋をくっつけると、+を戻そうと磁石のようにお互い引き寄せ合います。逆に、ストローとストローをくっつけようとすると、どちらも-が多いため、離れようとします。物質同士が接触したり分離したりすると、静電気が生成される場合があります。下敷きでこすった経験がある方も多いと思いますが、それも同じ現象です。

静電気の現象としては、以下のようなものがあります。

• 放電

静電気が充電された物体が他の物体と接触すると、その電荷が放電されることがあります。これを静電気放電と呼び、光や音が発生することがあります。

• 物体の吸着

静電気によって充電されると、他の物体に引き寄せられることがあります。下敷きでこすった経験があるかと思いますが、これが当てはまります。

• 機器の故障

静電気が電子機器に放電されると、機器の故障や損傷を引き起こす可能性があります。特に、集積回路や半導体デバイスなどの感受性の高い部品は、静電気に非常に敏感です。

• 引火性の高い液体

火花や爆発性の気体や液体の引火を引き起こす可能性があります。したがって、静電気の管理は、特に爆発性の環境で重要です

静電気の発生が人体と金属だった場合、この移ろうとする動きによって電気 = 電流が流れるため、放電を起こします。この放電によって、集積回路や電子機器・自動車は影響を受けます。そのため、ESD（静電気放電）対策がEMC試験として要求されています。

この不具合が起きるかどうかの確認が、EMCの規格で、IEC 61000-4-2やISO 10605といったEMC試験のイミュニティ（EMS）規格で要求されています。静電気は機器の誤作動だけでなく、機器を壊してしまうこともあるため、電子機器では深刻な問題になります。そのため、幅広く様々な規格で要求されている試験になります。

対応  EMC規格

• IEC

IEC 61000-4-2、IEC 61000-6-1、IEC 61000-6-2、IEC 60255-26、IEC 60571、IEC 61340-3-1、IEC 61851-22、IEC 61851-21-2、IEC 60601-1-2、IEC 60945

• 自動車

ISO 10605、JASO D001-94、JASO D902-95、VW TL 824-66、DC 10614、CISPR 35、SAE J551-15

• 航空機部品

RTCA DO-160 - Section 25

• 防衛

MIL-STD-461 / CS118

• 鉄道

EN 50121-3-2、EN 50121-4

• その他

STANAG 4239、JESD22-A114-A、JESD22-A114-B